能力開発で不動の人気ナンバー1の
分野が「記憶術」です。

あなたも何かしら試したことが
あるかもしれません。

さて、あなたにご提案です。
「思い出そうと頑張らなくても
　忘れにくくなる」記憶術があるとしたら
興味はありますか？

本日は、記憶の世界を紹介します。

1. 脳がかってに勉強してくれる方法がある！

記憶は一般に憶えたときから
時間が立てば立つほど
薄らいでいきます。

思い出すには記憶のやり直し
（再学習）が必要です。

しかし、記憶の研究においては長く
「再学習しなくても、なぜか
思い出せる」レミニセンスという
現象が確認されてきました。

1987年、ディビッド・ペイネは
この現象について「記憶増加（hypermnesi）」
という概念を提唱しました。

これによると、人は想像力を刺激される
ものに接すると、強制しなくても
無意識に記憶したり（保存）、
思い出したりする（検索）
学習機能があるとしています。

つまり

では、具体的にどうすれば
人間の想像力は刺激されるでしょうか？

2.  「言葉」より「ビジュアル」が脳に残りやすい

ペイネが提唱するのが
「ビジュアル」の力です。

絵や写真、もしくはイメージ化した言葉。

こうしたビジュアルに
繰り返し触れることが
最も記憶増加効果を高めるといいます。

その威力をみてみましょう。

1978年、マシュー・エルデリと
ジェフ・クラインバードは
こんな実験を行いました。

まず被験者に60枚のスケッチ画を
覚えてもらいます。

画の内容は、ブーツや椅子、
テレビといった身近にあるものです。

スクリーン上で、5秒間間隔で
1枚ずつ「画像」を投影しながら
記憶してもらいます。

その直後でどれくらい覚えているか
言葉で書き出すテストをします。

制限時間は7分。正解数は平均27個でした。
しかし、ここから面白いことが起きます。

なんと時間がたつにつれ、
正答率は上昇したのです。
10時間経過後に同じテストをすると、
正解数は32。

1日経過後には、正解数は34。

そして4日目（110時間経過後）には
最高値の38まで上昇したのです！
初回とくらべると【1.4倍】も伸びています。

研究チームは同様の実験を
今度は「単語」でおこないました。
こちらも最初のテストの正解数は27個。
しかしその後の変化は「画像」と異なります。
10時間経過後の再テストでは
30まであがったものの、
それ以降は低下していきました。

「画像」の実験が最高値を迎えた
4日目の正解数は29個でした。
初回とくらべると【1.07倍】の
伸びにとどまっています。

すなわち「画像」と「言葉」では、
前者のほうが【5.7倍】も
脳の検索機能に働きかけ、
記憶に残りやすいのです。

3.　夢を忘れない工夫ができる人が、夢を叶える

いかがでしたか？
夢実現に学習に仕事に
「ビジュアル」の力を
使わない手はありません。

人生の時間は限りがあります。
必要なのは「集中」です。
夢に向かう時間をどれくらい伸ばすか
日々の工夫が成果を分けます。

そこで役立つのが「写真」効果です。
宝地図に貼ることで、たちまちあなたの
脳を刺激して、実現に必要な情報を検索し
あなたの目の前の世界にうつしてくれます。

ぜひ活用してみてくださいね。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

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参考文献｜P.51～56

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