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やっぱり、プレゼンは彼から学べ!Apple創業者スティーブ・ジョブスは「寄り添い」のカリスマだった

「プレゼンは、スティーブ・ジョブスに学べ!」
などと今更言うのは、あまりにベタすぎます。

でも、誰もが発信者にならざるをえない
今だからこそ古典に立ち返り
共に学び直す価値はあります。

それだけ、この巨人が遺した
「伝える技術」は本質的なのです。

1.あまりに遅れて登場したiPod

今回取り上げるのは、
2001年のiPod発表時のプレゼンです。

さて、最初の質問です。

Q.iPodは、携帯型音楽プレイヤーの中では
ズバリ何番手の商品だったでしょうか?

「それは当然1番手でしょ?」
そう思いますよね。
しかし、答えは・・・

図1

実は、携帯型音楽プレイヤーの歴史は
1979年から始まっており、
「リッスンアップ」「MPマン」「リオ」などの
先行商品がしのぎを削っていました。

通常であれば、8番手が挽回するのは
至難の技です。でも、今日の私たちは
先行した7社の商品はおぼえておらず、
あたかもアップルのipodがパイオニアだと
思っています。

そのマジックを生んだのが、
ジョブスの「伝える技術」だったのです!

2.「寄り添い」のカリスマジョブスに学ぶ3つの秘訣


では、どこが優れていたのか?

私が最も感銘を受けたのは、
終始「聞き手の立場」
語っていた点です。

「当たり前じゃない」
そう思うかもしれません。
でも、これが難しい。

「相手は自分ではない」
「相手は自分を信用する理由はない」
「相手には聞かない自由がある」

こうした前提を忘れて、「自分語り」に
酔ってしまうのが普通のプレゼンです。
特に苦労して創り上げた製品発表会ならば
自慢と苦労話を聞いてほしいところです。

でも、ジョブスは違いました。
3つの点をあげます。

1. 「一言」で表現する

iPodには優れた特徴がいくつもありました。
音質はCDと変わらないこと・・・
MP3、MP3 VBR、WAV、AIFFなどの
様々なファイルに対応していること・・・

でもジョブスが強調したのは
次の1点でした。

プレゼンテーション1

会場の聴衆が
いや世界のあらゆる人々が
「本当に!?」と驚く
これ以上無いわかりやすい表現ですよね。

2. 聴衆の日常の中で想像させる

新製品発表のプレゼンである以上
詳細なスペックについて、厳密に
他者の競合品や自社の既製品との
比較を説明しなければなりません。

しかし、その中でもジョブスは
数値をあげるたびに、聴衆の日常に
落とし込んで説明をしていました。

たとえば・・・

「外で聞きたいCDを家に
忘れてきたという経験はありますよね?」

(20分のスキップ防止機能を説明して)
「自転車でも登山でも
ジョギングでも平気です。」 

「USBで5時間もコピーするのを
待っていられますか? 
iPodなら10分かかりません。」

これにより、聴衆はiPodとともにある
便利な日常に鮮明にイメージできたのです。

3.クライマックスに向けた感情設計

後半になるにつれて、ジョブスの
切れ味はますます鋭くなります。

そこで行われたのが、「先回り」です。
聴衆が「そうは言っても、実際は・・・」と
ツッコミそうな所を見事にフォローして
いくのです。

「しかしバッテリーがダメなら
曲数は関係ないと思われるかもしれませんね。」

「では、手元にMacがない状態で
iPodの電池が切れたらどうしましょう?」

「iBookに全曲入れてiTuneで
聞いてるという方もいるかもしれません。
バッテリーは長くないけど、
ノートでは最長の時間だから満足してる。
だとするとiPodはどこが売りになるんだい? 
と言われるかもしれませんね。」

この点、たしかに普通の営業にも
「反論処理」という想定問答があります。
しかし、ジョブスの場合はまるで映画の
クライマックスのように次々と難所を出し
それを乗り越えていくスリルがあります。

それはすべて最後のあの有名な
パフォーマンスにつながっていきます。

「iPodは、超携帯しやすいんです。
実は私のポケットにありますよ
。」

プレゼンテーション1

観客はスタンディングオベーションする
ほかありません。

3.  誰もが何かの「伝道師」になれる時代に

いかがでしたか?

ジョブスに憧れ真似る起業家・講師は
本当にたくさんいます。
でも「奇をてらう」ことは、彼の
プレゼンの表面しか見ていません。

本稿で見たように、ジョブスのプレゼンは
徹底的な聴衆への「寄り添い」が
ベースになっているのです。

聴衆の言葉で、聴衆の新しい日常を描き
あたかも1つの物語を一緒に歩むように
そこに導いていく。

オンライン化がすすみ誰もが何かの
「伝道師」になれる時代だからこそ、
改めてジョブスに学んでみましょう。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

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