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人は寄り添う誰かがいるとき、自分の好きを思い出すことができる【ホームカウンセラーという生き方】

こんばんは
「魔法の宝地図」著者の望月俊孝です。

1. お釈迦様と神経科学が説く苦しみの源

「渇愛(かつあい)」という
言葉があります。

仏教では、物事への執着を示し
苦しみの根源とされています。

それは、感官への刺激や快楽、
命をもてあそぶ誘惑など
抵抗しがたい形で私たちの人生に
まとわりつきます。

1990年代、この「渇愛」に
意外なところから科学の光が
当たり始めました。

ミシガン大学の神経科学者
ケント・ベリッジは、薬物の
常習性の研究に没頭していました。

当時、薬物依存は脳内の
快楽物質ドーパミンの生成が
原因とされていました。

しかし、ベリッジはその説に
疑問をもっていました。

なぜならば、こんな実験を
独自に行なっていたからです。

実験用ラットに甘いシロップを与えます。
すると、喜んで自分の唇周辺を舐めます。

次にラットの脳に手術をし
ドーパミンの生成をストップさせます。

理論上、ドーパミンがでなければ、
快楽を感じなくなるはずです。

「好み」というものが存在しなくなるのです!

しかし、手術後も
シロップを近づけると
ラットは唇周辺を舐めるのをやめません。

そこには喜びはうかがえませんでした。

この実験は、神経科学の世界に
波紋を広げました。

やがて、こうした現象は
人間においてもみられることが
判明したのです。

「好きでもないのに、
 欲しくてたまらなくなる」

この執着性は、やがて
「渇望(wanting)」として
認識されるようになりました。

「渇愛」と同義であることは
言うまでもありません。

2.人は「好き」よりも「渇望」で動いている

ベリッジは言います。

プレゼンテーション1

これはなぜでしょうか?

ベリッジは続けます。

「欲する気持ちのほうが強く、
 大きく、広く、パワフルだ。
 好きだという気持ちは解剖学的に見ても
 微小で脆い。
 別の対象へと簡単に気が散りやすいし、
 脳の極めて小さな領域しか占めていない。」
「それとは対象的に、欲しいという
強烈な気持ちが起きると、遮るのは困難だ。」

意外なことに、薬物常習者の大半は、
薬物の危険性を理解しており
嫌悪感すら抱いているそうです。

しかしそれでも廃人になるまで
やめることができない。

ここに「渇望」の恐ろしさがあります。

これは遠い世界の話ではありません。

たとえば、通知と更新を繰り返す
スマートフォン。

気がついたら触れていて
何時間も過ぎてしまう方も
多いのではないでしょうか?

それが心から好きならば、構いません。
でも、その問いかけをする間も許さず
襲ってくるのが「渇望」です。

すべての「苦しみ」には
「渇望」があります。

仏教では、この「渇望(愛)」を
止めた先に「解脱」があるといいます。

つまり、幸せへの道筋はとてもシンプルです。

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そのためには、まず
あなたの心から好きなことを
思い出すことが必要です。

では、どうすればいいでしょうか?

3. 「ネズミの楽園」が教える好きを思い出す秘訣

もう1つ、驚くべき
実験を紹介しましょう。

1980年、サイモン・フレーザー大学、
ブルース・アレグサンダー博士は
後に伝説となる実験を行いました。

ラット・パーク(ねずみの楽園)実験

アレクサンダー博士は、薬物中毒の原因が
その成分以上に、外部的要因(生活環境)
引き起こされると考えていました。

博士はラットに2つの空間を用意しました。

1つ目は、通常のせまい檻です。
通称、「植民地」です。

2つ目は、真逆の環境です。

広さは通常の檻の20倍。
壁には自然の絵がかかれ、巣作りに最適な
常緑樹のウッドチップや缶などが置かれます。

ラットたちはこの空間で好きに遊び
巣を作り、交尾や子育てまでできます。

博士はこの空間を
「ラットパーク(ネズミの楽園)」
と名付けました。

実験がはじまりました。

「植民地」には1匹のラットが
「ラットパーク」には
複数のラットが入ります。

彼らの前に、甘い砂糖水と
中毒性のあるモルヒネ入りの水
が置かれます。

通常、ラットは甘い砂糖水を好み
苦いモルヒネを嫌います。

しかし、「植民地」にいる孤独なネズミは
「楽園」のネズミよりも早く
モルヒネ入りの水を飲みだし
酔い始めました。

その量は最終的には
「楽園」ネズミの【19倍】になりました!

他方、日々仲間とのびのび交流する
「楽園」ネズミはなかなか
モルヒネ入りの水には手を出さず
たとえ飲んだとしても、次の回は
従来の好みを優先し、
砂糖入りの水を飲みました。

驚くべき発見は、続きます。

狭い「植民地」の檻のなかに
なんと57日間もモルヒネ水だけを
与え続けられた哀れなラットがいました。

そのラットを豊かな空間と仲間のいる
「ラットパーク」に住まわせます。

すると、砂糖水とモルヒネ入りの水を
並べられると、本来の好みである
砂糖水を選ぶようになったのです!

4.人は寄り添う誰かがいるとき、自分の好きを思い出すことができる

このラットの尊い犠牲による実験は
私たちにこんなことを教えてくれます。

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「渇望」の人生は、地獄に向かいます。

そこには、
【依存】と【執着】と【衰退】があり
終わりのない苦しみが待っています。

一方、「好き」の人生は、天国につながります。

そこには、
【進歩】と【成長】と【創造】があり
目的地に向かう道のりすら
喜びに満ちています。

両者を分けるものは、ただ1つ。

寄りそう仲間がいるかどうか

「天」という字が
「二(ふたり)の人(ひと)」と書くように。

他人の人生を背負う必要はありません。
変えてあげようと意気込む必要はありません。

ただ、寄り添うこと。

それだけで人は自分の好きを思い出し
自分の力で人生を変えることが
できるのです。

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ありがとうございます。

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