こんにちは。
「魔法の宝地図」著者の望月俊孝です。

「ノスタルジー」という言葉があります。

過去の体験を思い出すことからくる
「憧れ」にも似た感覚です。

特定の季節や時期から感じることもありますね。

2014年、シカゴ大学の
ジャニーン・ラザレタたちは
このノスタルジーとお金の関係について
興味深い実験をしました。

【Step1】
105人の参加者を次の2グループに分けます。

グループA　ノスタルジックな出来事を書き出す。
グループB　日常の自分の出来事を書き出す。

【Step2】
書き出した後に、参加者それぞれに
「愛されている」「守られている」感覚は
どれくらいあるか7段階で評価してもらいます。

【Step3】
その後で不快な音（車の衝突音、雄鶏の鳴き声、
耳障りなバイオリン音）を各8秒間、聞いてもらい
その後で5ドルと引き換えに、
何秒我慢できるか尋ねます。

結果は次の通りでした。

ノスタルジックなことを書いたグループAは
通常の事を書いたグループBよりも
【約27％】も多く社会的な「つながり」に
関することを書いていました。

そして、【約18％】も多く
「愛されている」・「守られている」と感じました。

面白いのはここからです。

そんなノスタルジックなことを書いた
グループAの不快な音に我慢できる時間は、
グループBよりも【40％】も短かったのです！

これは何を意味するのでしょうか？

お金はあらゆる取引の要です。
あればあるだけ「自由」に振る舞えます。

だからこそ、私たちはそれを逃さじと
いつも一人で握りしめています。

しかし、ノスタルジーを感じることは、
今そこにはいない親しい他者の存在を
呼び起こし、さびしさと暖かさが
ないまぜになったほろ苦さで人を
包み込んでくれます。

すると、人は「愛」や「社会の一員」という
つながりを思い出し、安心感をおぼえ
お金を握りしめていた手を緩めるのです。

お金のために不快な音に耐える時間が
短くなったのは、そのためです。

常にそう感じながら、無防備に
人生に身を委ねられることこそ
私達が本当に求めることです。

お金もそれが感じられない間の
鎧の1つに過ぎません。

愛こそすべてのニーズの源であり、
すべての商品価値の正体です。

ですから、ビジネスとはこう定義できます。

これができれば、価格競争はなくなります。
だからこそ、一生続けられる
「ライフワーク」にできるのです。

あなたのお仕事は、お客様のなかにある
愛を思い出せるお手伝いをしていますか？

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