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なぜ人間は翼がはえなくても、空はおろか月まで行けたのか?生命の3大要素からはじまる人間の超・学習能力とは。

ちょっとムズカシイ質問です。

「現在の生物学では
 3つの能力がそろってはじめて
『生物』と呼ばれるとされています。
その3つとは何でしょう?」

あなたは何が浮かびますか?

「呼吸をしていること?」

いきなり正解です。
これを「エネルギー変換能力」といいます。
たとえば、呼吸は、酸素を体内に取り込み
グルコースを水と二酸化炭素に
分解する行為です。

生物は、このように外部から物質を
取り込み(同化)、
自分の身体を作る分子と
活動するエネルギーを作ります(異化)。
それを体内で循環させ、不要になれば
また外に出します(代謝)。

「あとは、子孫をのこすこと?」

それも正解です!
これを「自己増殖能力」といいます。
私たちは細胞分裂で、同じ個体を
増やすととともに、生殖を通して、
新しい個体を増やすこともできます。

あと1つは分かりますか?

1. 生命の3大条件とは?

最後の1つは、
「(恒常性)維持能力」といいます。
「ホメオスタシス」とも呼ばれています。

あらゆる生物は膜をもち、自己と外部を
分け、膜の内側では免疫力を発揮し
同じ状態を維持しようとします。

暑いときは、自然に汗をかきますよね。
これも体温維持というとても大切な
ホメオスタシスです。

まとめましょう。

プレゼンテーション1

なお、ウィルスは1と3しか
満たしていないので、
「生物」ではないと現段階では
されています。

2. 人間は超積極的であり、超保守的

改めてみると、人間は
とても面白い生き物です。

外のものを積極的に取り入れ
自分を増殖させようとする
超積極的な側面もありながら
頑なに平衡な状態に戻ろうとする
超保守的な側面ももっています。

だからこそ「生きる」ということは、
「繁栄」のための接近行動と
「生存」のための回避行動

繰り返しにすぎません。

「冒険」と「安住」の繰り返しが
人の一生なのです。

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具体的には、あなたの脳にある
大脳辺縁系は、あなたが
意識する0.5秒前に
「接近」か「回避」かの司令を
出しています。

3. 人類の最大の発明は、「未来」

とはいえ、人間が素晴らしいのは
ただ「生きる(生存)」だけでなく
「より良く生きる(繁栄)」を
追求している点です。

そのためには、ただ周囲の
環境に合わせているだけでは
不十分です。

そこで人類は、いつしか
今ここにない時間のために
行動することを覚えました。

そうです!
「未来」という概念を発明したのです!

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この後起こるであろう出来事を
予測して、今からその準備をする。

いつ誰が「未来」という概念を
発明したかは誰も分かりません。

1991年にアルプス山脈で
発見された約5,300年前の
男性ミイラ(通称アイスマン)は
旅の携帯食と思われる乾燥キノコを
所持しており、十分な「未来思考」を
持っていたことが判明しています。

では、そもそも「予測」って
何をすることでしょうか?

端的にいえば、
「パターンをつかむこと」です。
たとえば、「四季」という
自然界のパターンをつかめたからこそ
農耕は発展しました。

こうした「パターン」の探索と法則化を
「学習」と言います。

とはいえ、自分一人の
「予測」と「学習」では
それが合っているかは
自信がもてないですよね。

そこで人類はとても素敵な
解決策を思いつきました。

4. 人が翼を持たずに、月にまで行けた理由

それが「他人と共有する」ことです。
自分の予測と学習をお互いに
確認しあうことで、より精度と効率が
上がっていきます。

そして生まれたのが
「社会」という集団です。
そこでは、個人でしていた
「接近」と「回避」の行動判断は、
より多くの人に役立つものに
形を変えました。

それが「役割」であり、
「仕事」と呼ばれるものなのです。

著名な進化生物学者
リチャード・ドンキースは
イギリスのチャールズ皇太子への
公開質問状のなかにこう書いています。

プレゼンテーション1

プレゼンテーション1

たしかに冬眠にむけて
貯蔵をする生き物はいます。

でも、人間のように他者と力を
合わせ未来を予測し、計画し、
学習する生き物はいません。

だからこそ、人間は翼を持つような
生物的な進化を待つことなく
空を飛び、月にさえも行けたのです。

いかがでしたか?
「学習」とは未来を創る人類の繁栄の
根本的なスキルなのです。

だからこそ、「勉強」という
あまり嬉しくない響きから抜け出し
誰もが未来にむかって予測と智慧を
共有しあう「学習」の復興を
願ってやみません。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

こう考えると、大真面目に
「読書」は人類の未来のために
欠かせない学習法といえます。

書き手の見つけたこの世の
パターンの集合体である本から
いかに速くそのパターンを見つけ
自分のものにするか。

そして、より多くの仲間と
共有して、未来予測の精度と
効率をあげていくか。

「速読」も「読書会」も
そんな観点からとらえらえるべきです。
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