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蛍光ペンでハイライトする前にしてほしい1つの質問とは?学習1週間後の記憶量を3倍にする工夫を紹介

「大事な箇所は蛍光ペンを引く」

学生も社会人もやることです。
蛍光ペンでハイライト(強調する)ことで
どこが大事がひと目で分かり、
記憶に残りやすいですよね。

とはいえ、デメリットもあります。

ハイライトするだけで満足して
しまったり、やりすぎて
文章のほとんどを塗ってしまったり。

では、どうすれば良いのでしょうか?

実は、蛍光ペンを手にする前に
やってほしいことがあるのです。

1. 蛍光ペンを持つ前にやってもらったこと

2014年カバナント大学の
キャロル・ユーらの研究チームは
面白い研究を発表しました。 

学生184名に地下水に関する
学術資料(856語)を読んでもらいます。

UCLAの学部生184名に
856語の地下水に関する資料を読み
理解度を試します。
資料には、「涵養水」などの重要な
12個のキーワードが解説されています。

研究チームは、理解にあたって
参加者を次の2群に分けました。

A群 すぐに再読する

資料を一読したあと、すぐに読み直して
復習をしてもらう。

B群 時間をあけて再読する

資料を一読したあと、30分間時間をあけて
復習をしてもらう。

その上、1)黄色い蛍光ペンを使う群と
2)あえて蛍光ペンを使わない群に分かれて
理解に取り組んでもらいます。

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そして、1週間後にキーワードの穴埋め問題を
やってもらい
、正確な理解度を確認します。

2. はじめて読むときは、蛍光ペンは持たない

結果は、ある意味予想どおりでした。

蛍光ペンを使った参加者の平均正解数
(M=0.44)は、使わなかった参加者
(M=0.30)よりも、約32%も高かったです。

しかし、面白いのはここからです。
実は、蛍光ペンを使った参加者の中でも
その再読のスタイルによって、正解数に
明らかな差がありました。

上記のA群のように
一読後すぐに再読して復習した群は
B群のように30分時間をあけて再読した群に
比べて、約3倍も正解数が高かったのです。

なぜ、このような現象が起きたのでしょうか?

人は、はじめて読む文章は、
すべての箇所が重要に見えてしまいます。

しかし、いったん全体像が分かった上で
改めて読み直すと、最初に比べて、
重要箇所の輪郭がはっきりしてきます。

そして、この作業ははじめて読んだあとに
間髪を入れず行う方が、1回目のイメージが
鮮明に残っているので、スムーズになります。

さらに、こうした間髪を入れない再読のあとで
重要に思った箇所だけに、蛍光ペンで
強調表示をすると、より効果的になるのです。

研究チームはこれを「慎重になる」
表現しています。

3.  読む前に「質問」を作ろう


いかがでしたか?

参加者たちのアンケートでは、
多くの人がハイライトの効果を
肯定していました。実際に彼らは
文章中の22.4%しか蛍光ペンで
強調していなかったにも関わらず
12個のキーワードのうち平均8.7個は
おさえていました。

おそらくは、それまでの学習経験で
自然により良いハイライトの技術を
身につけていたのでしょう。

何かを読む時は、ぜひ蛍光ペンは使いましょう。
ただし、実際に色をつけはじめるのは
読み直した後にしましょう。

画像3

結局、大切なのは「どこを強調するか?」の
事前の判断です。

本でも書類でも何かを読まれるときは
次の質問をまず自分にしてみましょう。

プレゼンテーション1

本文のようにキーワードの
穴埋めテストが控えていると分かれば、
最初から注意すべきポイントは
絞られてくるはずです。

まず「想定質問」を作ることが、
大人の本や書類のスマートな読み方です。
その上で、やはり蛍光ペンのハイライトは
頼れる学習の相棒になりますよ。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

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