期限、締切り、デッドライン。
あまり好まれない言葉です。

たしかにプレッシャーですよね。
でも、実は人は期限があるからこそ
スゴイ力を発揮できます。

特に誘惑の多いお金の分野では。

1. 大富豪に在命中の遺産寄付を実現させた

2020年9月14日。

豊かさの歴史に
新たな1ページが加わりました。

大富豪チャック・フィーニーが
存命中に、自分の財産の
寄付活動を完了させたのです。

死後、財産を寄付にあてる富豪はいます。

財産ができたら慈善活動を
望む一般人もいます。
しかし、いざお金が入ると
手放したくなくなるものです。

なぜ、フィーニーはこうした偉業を
達成できたのでしょうか？

彼は空港の免税店経営で
富を築いている最中から
実に40年間総額80億ドル以上を
世界中に寄付してきました。

そして驚くべきことに、
その寄付活動を終わらせる日
（財団の解散日）をあらかじめ
宣言し、守り徹したのです。

その日にむけ、彼は妻と
サンフランシスコ市内の
小さなアパートに居を移し
ひたすら富の分配に努めました。

その姿勢は、投資の神様
ウォーレン・バフェットにも
大きな影響を与え、
「資産の半分を寄付する」
寄付誓約宣言活動の発端にもなりました。

2. 借金返済の期限から生まれた世界的名作

19世紀を代表するロシアの文豪
フョードル・ドストエフスキー。

彼は生涯2つの度し難い病に
かかっていました。

浪費癖とバクチ癖です。

工兵隊製図局をやめたあと
成り行きで文筆業に入りますが
トラブルばかり。

ついには悪徳出版業者ステロフスキーの
罠にハマり、次のような契約を
結ばされます。

「当座のカネは融資しますが、
　期日までに2本の長編小説を仕上げない限り
　作品の著作権はすべて没収した上で
　違約金も課す」

そこで書き上げたのが
世界的な名作「罪と罰」でした。
借金返済のために生まれたのですね。

なお、2本目の長編小説「賭博者」の
執筆に当たり雇った速記者が、
後の妻となるアンナ・グリゴーリエヴナでした。

3. 期限が人をゾーンに導く

「期限」については、2020年に
興味深い発見がありました。

サザンクロス大学の
クリスチャン・スワン達は、
期限を設けることで、いわゆる
「ゾーン」に入りやすくなるという
調査結果を発表したのです。

期限を誰もが嫌なものです。
でも期限があるからこそ
人間は思わぬ力を発揮できます。

ぜひご自身から期限を求めていきましょう。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

期限を決めると、現実が現れます。
これも引き寄せの一部です。
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参考文献A(P.69)

参考文献B（P.48～50）