計画のコツは、計画する前に1歩行動しておくこと。90年前に発見された科学的に正しい目標設定法【目標勾配仮説】
「人は目標が近づけば近づくほど
前のめりに積極的になる。」
行動学者クラーク・ハルが提唱した
目標勾配仮説といいます。
1934年にハルが行ったマウスの実験では、
ゴールの餌に近づくに従い、徐々に速く走る
ことが分かりました。
あなたも経験があると思います。
スタンプラリーでもゴールに近づけば
より速く回りたくなるでしょう。
人間は「あと1回!」というときは、
驚くほど前のめりになるものです。
そしてこの仮説はそれから90年近くたっても
数多くの実験で証明されています。
1. 人はあと1歩のためにリスクを負う?
2006年、「マーケティング・リサーチ・ジャーナル」らに
ラン・キベツらは興味深い実験を発表しました。
329名の参加者に、こんな
架空のマイレージ・プログラムを提案します。
「25,000マイルを貯めると、
国内往復航空券が無料でもらえる」
その時、参加者は2通りの案内をされます。
A群:よりゴールに遠い状況
「あなたはすでに【13,000マイル】ためていますよ」
B群:よりゴールに近い状況
「あなたはすでに【23,000マイル】ためていますよ」
見ての通り、B群の方はあと1歩の状況です。
その上で、1000ボーナスマイルを
プレゼントする代わりに
週1回の宣伝メールを受け取ることに
同意するかどうかを尋ねました。
結果は面白いものでした。
週1回の宣伝メールに同意した割合は
よりゴールに近いB群の方(約56%)が
よりゴールに遠いA群の方(約38%)よりも
約33%も多かったのです。
2. 計画の前に1歩を踏み出してみよう
いかがでしたか?
この理論は様々な点で活用できます。
ビジネスをされている方は、
ポイント制度に活用できます。
ポイントカードを発行したら
その時点で1~3個ほど押してあげるのです。
すると全く真っ白のものを渡すよりも
お客様はすべてを埋めるために
前向きになり、リピートがされやすくなります。
もちろん目標設定にも役立ちます。
「計画を立てても、立てただけで終わってしまう」
よくある相談です。
そこで計画を立てる前に、
1歩、2歩ぐらいあらかじめ
踏み出しておきます。
たとえば、試験勉強であれば、
2~3ページ問題集を解いてから、
試験までの計画を立てるのです。
すると全く実行0で計画を立てるよりも
「なじみ」が生まれ、
より前向きにゴールに向かえます。
ぜひ、活用してみてください。
本日もお読みいただき
ありがとうございました。
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