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「やれそう」「勝てそう」の見込みが外れる理由 試験・試合・コンペで必ずおこる「状況共有効果」の抜け出し方

A.「選抜入試の日程が【延期】された」
B.「選抜入試の日程が【前倒し】になった」

あなたが受験生ならどう思いますか?
前者は「勉強時間が増え、
試験に受かる確率があがりそう!」
後者はその逆。そんな感じがしますね。

でもちょっと考えてみてください。
別に合格枠が増えたわけではありません。
勉強時間が増えたことはライバルも同じです。
競争の難易度は変わりません。

では、なぜ私たちはこんなイメージを
もってしまうのでしょうか?

1. 「できそう」「やれそう」「勝てそう」が裏切られる理由

2003年 アイオワ大学の
ポール・ウィンズチトンらの
研究チームは世界的に話題となる研究を
発表しました。

160名の学生を集めて、
1対1の雑学クイズ試合を
行います。問題は15題、
引き分けなしでどちらかが
勝つまで行われます。

出題ジャンルは大きく2つに
分けられています。

1)学生が得意そうな分野

人気のお笑い俳優の映画や漫画、ロックなど

2)学生が苦手そうな分野

19世紀のフランス絵画、東洋哲学、歴史の日付問題など

さて、実験はここからです。
研究チームは被験者を次の2グループに分けました。

A)各ジャンルごとの【自分】の正解率を予想する
B)【対戦相手】の正解率を予想する。

結果、次のような勝率になりました。

プレゼンテーション1

すなわち、自分が得意そうななじみのある
分野に対しては、自分が勝つと楽観視し
自分が苦手そうな分野に対しては
自分は負けると悲観視しているのです。

2. 競争に勝つキーワード「淡々」

これは本来、ナンセンスな現象です。

いくら自分が得意でも、
相手がそれ以上に得意であれば
勝負には負けます。逆もいえます。
相手のことは分からない以上
考えるだけ無駄な話のはずです。

でも、この無駄を私たちは
かなりやりがちです。
そのため、やる前から
必要以上におびえたり、
逆にあなどったりして
痛い思いをすることもしばしばです。

この心理作用を「状況共有効果」といいます。

自分の利益となる状況がおこると、
競争の結果に楽観的になり
自分に損失となる状況が起きると、
競争の結果に悲観的になるのです。
競争相手も同じ状況下にあることを忘れて。

研究チームによれば、
こうした現象の背景には
人間は一般的に自分の特性(強み・弱み)や
自分の都合の良い結果につながる要素に
ばかり注目しがちである点をあげています。

そのため
「やれそう」「勝てそう」「流行りそう」と
つい軽い気持ちで乗っかってしまい
後々後悔してしまうのです。

「もっと客観的になれ」と言われれば
それまでです。でも、どうやら私たちの脳は
想像上にそれが苦手なようです。

では、どうすればよいでしょうか?

大切なことは、相手や世間との比較も
忘れるくらい長く自分のなかに
定着したものを持つことです。

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試験日の例もそうですが、
結局はそこまで淡々と続けきてことが
結果に反映されるだけなのです。

「淡々」こそが競争に勝つキーワードです。
それは、多くのライバルを惑わす
「状況共有効果」からあなたを自由にし
100%結果にコミットさせてくれます。

気がつけば、ライバルの方が根をあげて
あなたに勝利を譲ってくれることでしょう。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

「淡々力」は鍛えられます。
最も手近な方法は「読書」です。
ただし、普通に読んでいるだけでは
ちょっともったいない。

実は半世紀研究し、常時3万冊の蔵書で
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