「幸福とは何か？」
紀元前から論争があるテーマです。

この点、世界最大規模の調査会社
ギャラップ社は、1950年代から
このテーマに取り組んできました。

世界150カ国で1国1,000人以上
合計15万人以上のモニターに
数百問の質問を通して、
「日々の過ごし方」と
「人生全体への評価」を問いました。

その結果世界人口98％に相当する
統計を得られたとしています。

1. 幸福、人生の満足の5つの要素

それを集約すると、幸福な人生
（ウェルビーイング）をおくるには
次の5つの要素が発見されました。

あなたはどう思われますか？
調査では66％の方がどれか１つの要素は
高いスコアを満たしていました。

しかし、5つ全ての要素でハイスコアだと
胸を張って答えられた方は全体の7％
しかいませんでした。

2.　仕事に情熱があれば、長い幸福が約束される

とはいえ、5つの要素をすべて同時に
満たしていくのは難しいことです。

では、どの要素から充実させていけば
よいのでしょうか？

ギャラップ社の研究員を長くつとめた
トム・ラスは、5つの要素の根幹となる
ある要素を特定しています。

それが要素1の「仕事の幸福」です。

たしかに仕事がままならいうちは
健康も貢献も考えにくいですよね。

ここでの「仕事」は、労使関係に
ある場合のみならず、情熱をもって
取り組んでいるライフワーク全般を
含みます。

1958年のギャラップ社創始者
ジョージ・ギャラップは全米での
インタビューで95歳以上の長寿者の多くは
80歳まで働いており、そのうち93％は
働くことに非常に満足していました。

3.  自分の強みを活かして働こう

では、どうすれば仕事に情熱を
持つことができるのでしょうか？

最大の条件は「自分の強みを活かせるか」
という点です。

2007年のトム・ラスの論文によれば、
強みを活かして働いている人は
そうでない人よりも
仕事に熱意を感じて楽しんでいる割合は6倍
人生を心から楽しんでいる割合は3倍多い
というものでした。

転職や起業の相談はよくいただきます。

その時に考えていただきたいのが
「今の場所で強みを活かす方法はないか？」
という点です。

賃金や待遇交渉は難しくとも
目標を理解した上で、自分がもっとも
情熱を持てるやり方で取り組むことは
許される可能性が高いといえます。

自分の強みを活かしているときに
人は最もエネルギーが湧いてきます。
当然、成果も変わってくるでしょう。

するとその仕事に対するあなたの
評価は変わっていき、気がつけば
天職になっていることもあります。

そしてあなたの強みを生かした
オンリーワンの特性に資源が
結びつくと選ばえる「競争優位性」が
生まれてきますよ。（経済学者
ロドルフ・デュラン）

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

「自分はなんだろうか？」という問いは
とてもむずかしいですが、
「自分は何が強みだろう？」という問いは
答えが出やすくかつ有益です。
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参考文献（P.5、8、9、44、197）