「超高額のモノを買ってみた！」
You TubeでもTVでも人気のネタです。

たしかに0が連続する値札や
きらびやかな特注品をみるのは
こちらまで高揚してきます。

でも、実際は人間は物質的な買い物話を
聞くのはあまり好きではないようです。

では、どんな買い物話ならば
好まれるのでしょうか？

1. 人は「モノ」を買った話はあまり聞きたくない

2010年、コーネル大学の
トーマス・ギロビッチらの
研究チームは興味深い研究を発表しました。

24名の参加者の協力のもと、彼らに
ペアになってもらい、「これまでの
人生の中での幸せにつながった買い物」
について15分間自由に話してもらいます。

全員が初対面です。
研究チームは、両者にそれぞれ
異なった役割を与えました。

A）「物質的」な買い物を語る役割
新しいシャツ、宝石、靴など

B）「経験的」な買い物を語る役割
芝居を見に行く、スキーに行く、
高級レストランで食事をするなど

会話の後で、参加者はお互いの印象を
9段階で評価してもらいます。

結果は次の通りでした。

A）「物質的」な買い物を語った人の印象スコア
　→　平均5.42点
B）「経験的」な買い物を語った人の印象スコア
　→　平均6.52点

どうやら、人は「モノ」を買った話を
語る人にはあまり良い印象はなく、
会話を楽しめていないようです。

もちろん、偏見や嫉妬はあるでしょう。
でも、それだけでしょうか？

2.　89％の人が「経験」の買い物に自分らしさを見ている

人はなぜ「モノ」を買った話よりも
「経験」を買った話に良い印象を持つのか？

ヒントとなる研究があります。

上記のチームは、ある時
ショッピングモールにいる
76名の買い物客の協力を得て、
こんな実験をしました。

参加者に、自分の人生のなかで
満足した「物質的」な買い物と
「経験的」な買い物を1個ずつ
思い出してもらいます。

そして、どちらが「自分らしさ」を
表現した買い物だったかをたずねました。

結果は、【約89％】の参加者が
「物質的」な買い物よりも
「経験的」な買い物の方が
自分らしさを表現できていると
回答しました！

3. 会話は「自分らしさ」の交流の場

人間には、2つの大きな動機があります。

「モノ」を買った話を語る人は、
このうち外発的動機が強い印象を与えて
「見栄っ張り」に見られてしまうようです。

もちろん「大きなお世話」といえば
それまでです。

でも、会話という場面は「自分らしさ」の
交流です。だからこそ、より「自分らしさ」の
表現に近い「経験」を買った話の方が
強く好まれるのは仕方のないことです。

買い物トークのときは、
「経験（旅行・学び・非日常アクティビティ）」等の
話題を話しましょう。また、相手のそうした話題を
積極的に聞いてあげましょう。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

この視点から自分の夢を見直してみると
面白いかもしれません。最後に叶うのは
他の方に応援される夢だけです。
「何を持っているか？」ではなく
「何を経験してきたか？」で自分を
語ることができる人は、良い印象を持たれます。
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