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信じられる人がいれば、人は未来に投資できる

こんにちは
「魔法の宝地図」著者の望月俊孝です。

1.我慢するクッキーモンスター

世界中で長年愛される
幼児向け番組「セサミ・ストリート」。

その中に、クッキーモンスターという
チョコレートクッキーが大好きな
キャラクターが出てきます。

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引用:shutterstock |青と白の背景にクッキーモンスター

彼は何でもすぐに欲しがります。
定番のセリフが「僕はクッキーが欲しい」

しかし、2013年第44シリーズ目からは
次の一文が加わりました。

プレゼンテーション1

明らかな時代の要請です。

「欲しいものをいかに我慢できるか」

自制心を子どもの頃から養うことが
あまりに強く求められていたのです。

この源流は1つの実験に行き着きます。

2.世界一有名な実験の皮肉な顛末

それが、1974年に行われた
通称「マショマロ・テスト」でした。

コロンビア大学のウォルター・ミシェル達の
研究グループによるものです。

テストはこのような流れで行われます。

通常3~5歳くらいの子どもを
何もない部屋に招き、目の前のお皿に
マショマロを置きます。

すぐに食べてもいいのですが
15分間待てば、2つ目がもらえるという
ルールを告げます。

大人が去った後
子どもがどれくらいの時間待てるか
その一点で自制心を測るテストです。

これだけであれば可愛らしい企画です。

しかし、話はここからです。

研究チームが後年
追跡調査を行ったところ
最初の実験で自制心が
最高レベルだった子どもは
学業品行ともに優秀に育っていたのです。

「今の満足をいかに遅らせられるかが
 将来の成功の鍵だった!」

この発見に大人は浮足立ち、
空前の「自制心教育」ブームが起きます。

しかし、それは研究者の本意では
ありませんでした。

マショマロテストの共同実験者の1人
正田祐一博士は2014年のインタビューで
こう語っています。

「誰もが性格は生まれ
 持ったものだと決めつけて、
 硬直的な人格教育を進めるために
 この研究を利用するなんて、
 本当に皮肉な話だ。」
「だってウォルターは、
 そんな発想と戦うために生涯を
 捧げてきたのだよ。」

しかし、誤った流れは
とどまることなく
いつしか能力開発・ポピュラー心理学の
定番になってしまいました。

そんな折、一人の女性科学者が現れます。

3.世界中が無視していた子供の特性を決めるもの

ロチャスター大学で脳科学と認知科学を
研究するセレスティ・キッドです。

彼女がこの実験を知ったのは、
ちょうどホームレス施設で
ボランティアをしているときでした。

施設には、多くの子どももいました。

「彼らがマショマロテストを受けたら
 どんな反応を示すだろう」

答えはたった1つでした。

プレゼンテーション1


施設という環境のなかで生き抜く
ためには、誰かに奪われる前に
自分のものにする必要があるのです。

それは自制心の欠如ではなく
今いる環境に適応するための
生き残る知恵でした。

彼女はこんな疑問が浮かびました。

「マショマロテストを受けたとき
 子ども達はどんな状況や環境に
 いたのだろうか?」

誰も気づかない視点でした。

彼女は、この点を検証するために
新しいマショマロテストを考案しました。

4.マショマロテストが本当にテストしていたこと

実験日当日、
3~5歳の28人の子どもに
集まってもらいました。

そこでクレヨンを使う工作をしてもらいます。

開始前に、スタッフが子どもに
今あるクレヨンの他に
新品の素敵なクレヨンがあることを伝え
それを取りに行くと伝えます。

さて、面白いのはここからです。

2分半後、戻ってきたスタッフは
次の2パターンの反応を示し
グループ分けをします。

【Aグループ】

ちゃんと約束どおり、新しいクレヨンを
持ってきてみせるグループです

【Bグループ】

「持ってくるのを忘れちゃったので、
 今あるのを使ってね」と謝るグループです。

後者では、子供の残念な顔が浮かびますね。

ここで彼女がしたのは、

子どもからみた
【約束を守る信頼できる大人】と
【約束を破る信頼できない大人】を
作り出すことでした。

さて、いよいよマショマロの登場です。

おやつということで
子供の前のお皿には、
マショマロが置かれます。

スタッフは次のように説明をします。

「今すぐ食べてもいいですが
他の部屋に取りにいくのを待ってくれたら
もう1つ食べることができますよ」

待ち時間は15分。
果たして、どれくらいの子供が
我慢ができたのか?

結果は衝撃的なものでした。

Aグループ|実験前に、大人が約束を守った

待ち時間15分のうち、平均12分2秒
子ども達はマショマロを我慢することができました。

そして14人中9人(64.3%)
15分間きちんと待つことができました。

Bグループ|実験前に、大人が約束を破った

待ち時間15分のうち、子ども達が
目の前のマショマロを我慢できたのは
わずか平均3分2秒!

しかも、15分間最後まで待つこと
できたのは、14人中たった1人(7.1%)でした。

5.信じられる人がいれば、人は未来に投資できる

結局、すべては環境次第でした。

これは大人も同じです。

誰であっても目の前の報酬は欲しいものです。

それを未来のまだ見ぬ大きな報酬のために
我慢できるのは、それを約束した人が
信頼できるかどうか。それだけです。

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個人の資質はほとんど関係ありません。

人は正論では動きません。
メリットだけでも動きません。
動くのは、信頼できる人の
喜ぶ顔が見たいときだけです。

そのために必要なことは
ただ1つ、「約束を守る」ことです。

そしてその約束に大小がないことは
実験が教えてくれた通りです。

信じられる人がいてはじめて
人は未来のために投資できます。

小さな約束を守り続けることが
最も人に影響を与えることができるのです。

本日もお読みいただき
ありがとうございます。

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参考文献A P.11,12参照
参考文献B P.146~149参照
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コメント (1)
いかに信じられる人、信じてくれる人が、周りにいるか?
これが大きな鍵となりますね。
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