こんにちは！
「魔法の宝地図」著者の望月俊孝です。

1.本当に広めたいなら
売らなければならない。

1974年（昭和49年）。

巨人軍の長島茂雄選手の引退でわく
日本に1人のアメリカ人が来日しました。

彼の名前は、リック・ウォレン。
バプテスト派の神学徒としての
布教活動でした。

慣れない異国の地での布教のなか
彼は古いキリスト教の専門雑誌を
手に入れます。

ページをめくっていた彼は
あるタイトルに釘付けになります。

「なぜ、この男は危険なのか？」

記事の主役は、マクギャヴラン。

彼は異色の牧師でした。
キリスト教がほとんど受けいれられない
土地にばかり教会を立てるのです。

マクギャヴランには
大きな信念がありました。

「多くの人びとを解放する力を持つ伝道者とは
　ごくふつうの社会生活を送りながらでも、
　キリスト教の従者になれると説ける者だけだ」

キリスト教を愛するからこそ
難解で高尚なものに留めず
身近なものにして
社会的習慣の１つにしてもらう。

これはウォレンの生涯の指針となります。

でも、どうすればいいのでしょうか？

マクギャヴランはこうも説いていました。

布教を進めるには他の成功した運動の
戦略を真似るべきだ。

ウォレンは、さっそく
マクギャヴランを真似て
「セールス活動」をはじめました。

2.不満の裏には100％のヒットがある

1979年。
カリフォルニア州オレンジ郡の
サドルバック・バレー。

急成長するこの土地に
ウォレンの姿はありました。

人口は急増するも、礼拝に熱心ではない
土地柄はウォレンにとっては
最高の「新規開拓」の場所でした。

ここでウォレンは興味深い
布教活動を行います。

12週間、1軒1軒の家をまわり
自己紹介をします。

当然、勧誘と察した家主は
よい顔をしません。

そこで、ウォレンはすかさず
こう問いかけます。

あなたが教会に行かない理由を教えていただけますか？

意外な質問は、本音を引き出します。

ウォレンはこのアンケートをもとに
斬新な布教活動をおこないました。

□　ショートパンツや
　アロハシャツでの礼拝もOK

□　エレキギターでの賛美歌演奏企画

□　説法のテーマを身近なものにする
「自信の持ち方」「ストレスの切り抜け方」など

□　オフィスビルや学校への出張礼拝

□　牧師による結婚相談サービス

このユニークな布教活動は
話題をよび、信徒は激増しました。

しかし、1日18時間休みなしの
布教活動は、ウォレンの心身を蝕みます。

鬱病になったウォレンは、妻の実家の
アリゾナで長い休養をとります。

荒野を散策していたウォレンは
あるとき、不思議な声を聴きます。

この天啓を実行するために
ウォレンは再び布教に乗り出します。

3. お客様が自発的に成長する仕組みが
　最高の商品

その矢先、こんな問題が起きます。
聖書研究のための教室が
足りなくなったのです。

ウォレンは急遽、熱心な昔からの信徒に
彼らの自宅で代わりに勉強会を
開いてもらうことをお願いしたのです。

これは予想以上に好評でした。

そこでウォレンは全信徒を
小さなグループにわけ
毎週自主的な会合を開くように
指示したのです。

それは影響を受けたマクギャヴランが
目指した日常と信仰の一体化でした。

とはいえ、自分の目が届かない
会合はどうしても進捗や方向性が
ずれがちです。

そこでウォレンがつくったのが
「習慣マニュアル」でした。

マニュアルの冒頭には
こう記されています。

「もしあなたがキリストのような
　性格になりたければ、キリストが
　持っていた習慣を身につければいいのです。」

「私たちはみんな習慣の集まりです。
　私たちの目標は、悪い習慣をよい習慣に変えて、
　あなたたちがキリストに近づくのを
　手助けすることです。」

そして次の3つの習慣を誓約させました。

【お金】
【時間】
【他人とのつながり】

この3点に具体的に影響を及ぼすことで
信徒のそれまでの習慣を一変させました。

ウォレンはこれを
「成長するための処方箋」と呼び
次のように語ります。

私たちが信者を導く必要はありません。
信者が自分で自分を導くからです。

人びとは牧師に導かれたからではなく、
それが自分の生き方になるからこそ、
キリストに従うようになるのです。

自発的に成長する組織は
とどまることを知りません。

やがて、ウォレンのサドルバック教会は
毎週2万人が礼拝する
世界最大級の宗教組織に成長します。

そして、ウォレン自身も
オバマ大統領の就任式で
祈りを捧げる大役に指名されるほどの
影響力のある宗教的リーダーになりました。

4.迷ったらインスピレーションがわく
　機会に自己投資しよう

いかがでしたか？

ウォレンの物語には
ライフワークのすべてがあります。

□　ビジネスをする場所の見つけ方
□　関心のない層を振り向かせる工夫
□　必死に駆け抜けるタイミングと
　　人に委ねるタイミング
□　自発的に拡大していく組織の作り方

そしてその節目にある
インスピレーション体験。

特に価値観を一変させ
モデルにしていくことを誓った
マクギャヴランとの紙を通した
出会いはその最たるものでしょう。

もう激動の2020年も終わりに
近づいてます。

2021年に向けて、2020年の最終章で
あなたにおすすめしたいのが
インスピレーションを得る体験を
増やしていただくことです。

もし、ここまで読んでいただき
少しでも心が動いたら
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あなたのお役に立てれば、幸いです。
本日もお読みいただきありがとうございました。

本日の参考文献（P.330～339）、感謝いたします

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