こんにちは
「魔法の宝地図」著者の望月俊孝です。

1.アインシュタインを超える数学の天才

数多くの天才を
輩出する「数学の世界」。

その中でも異端の輝きを誇る数学者が、
ラマヌジャン（1887－1920）です。

インドの厳格なカースト制度のなかに育ち
正規の数学教育を受けていないにも関わらず
わずか32年の生涯で、
4,000近い定理や公式を発表。

「数学の魔術師」の異名をとる彼には
現在の数学者からも
最大級の賛辞がおくられています。

「なぜ、そんな公式が思いついたか
　見当がつかない天才」

「アインシュタインの特殊相対性理論は、
　アインシュタインがいなくとも、
　誰かが発見したが、
　ラマヌジャンの公式群は、
　ラマヌジャンがいなければ
　100年たった今日でも発見されていない」

彼の生涯は、2016年に
「奇蹟がくれた数式」という
タイトルで映画化もされました。

生前、彼はその着想の源を
こう語っています。

『ナマギーリ女神が
　舌に数式を書いてくれる』

もちろん彼の宗教的背景から
くる発言でしょう。

しかし、そうとしか形容できないほど
無限のインスピレーションが
湧いていたのは事実です。

とうてい誰もが真似できる
ことではないかもしれません。

でも、その人生をたどるとき
1つのヒントが見えてくるのです。

2.最高のインスピレーションは、不親切すぎる参考書にあった

それは、ラマヌジャンが
15歳のときのことでした。

当時から数学好きの秀才であった
彼は、ある1冊の本に出会います。

タイトルは
「純粋数学・応用数学における
　初歩的結果の要覧」。

作者は、ジョージ・カーという
不出世の数学教師です。

もともとは、数学科の
卒業試験向けに
書かれたポイント集でした。

といっても、ページを開けば
ただ定理や公式のリストが
並べらているだけ。

説明も解説も
ほとんどありません。

しかし、そこにはラマヌジャンが
求めていた世界がありました。

掲載されている公式・定理の
リストは【6,000個】にも及びます。

彼は、それを1つずつ自力で
証明し解いていこうとしたのです！

気の遠くなる戦いです。

家の前のベンチに
一日中座っては
石板を使って、方程式を
解き続けるラマヌジャン。

「女神の導き」で
独創的な数式が湧いてきたのも
このころからでした。

もはや他のことは
一切手がつきません。

挙句の果てには、進学した
大学も落第し、退学に
なってしまいます。

しかし彼は、やもえず
港湾事務所の事務員をしながらも
発見した公式を
ノートに書き続けました。

そして、その一部を
英国の数学の教授陣におくりました。

やがてケンブリッジ大学の
ハロルド・ハーディ教授の目に止まり
英国に招聘され、
その研究に光が当たるようになったのです。

3.本当の人生は、本との出会いから始まる

いかがでしたか？

現在の学習法研究の権威
スコット・H・ヤングは
ラマヌジャンをこう語ります。

「ラマヌジャンが数学の方程式に
　奇妙な執着心を抱き、カーの本に
　載っていた定理の長いリストと
　格闘していたとき、彼は知らず知らずのうちに
　何かについて深く理解するための最も
　強力な方法の1つを実践していたのである。」

その瞬間から、人生が全く
変わってきます。

日常のすべてが、そのテーマの
「実験・観察」になります。

とても「孤独」です。
でも「孤立」はしていません。

むしろ、その姿が自然に
影響力を生んでいきます。

さて、質問です。

「あなたはこのラマヌジャンのように
　生涯かけて挑みたい
　1冊の本を持っていますか？」

「もし幸いにも持っているとしたら
　それをどれくらい活用できていますか？
　その素晴らしさを
　何人の人に伝えていますか？」

前者を追求するには、【速読】が必要です。
限りない本の洪水から、
あなたの1冊を見つけなければなりません。

後者を実現するには、【読書会】が必要です。
本の魅力を伝え、相手の心を
動かす必要があります。

そして、残念ながら学校では
文字の読み方は教えてくれても
この2つは教えてくれません。

でもご安心ください。
この2つが同時に学べるのが、
望月俊孝の【4C読書法】
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本日もお読みいただき
ありがとうございます。

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参考文献（P.179～181）

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参考論文