見出し画像

2,300年前だって人生の転機は「本屋さん」にあった 今も成功者に愛される古代ギリシアストア派哲学誕生秘話

「事業が失敗して無一文のときに
ふらりと入った書店で1冊の本を
手に取る。そこに書いてあった一行で
人生の道を見つける」

よくある自己啓発の体験談です。
でも、これは今から2,300年前に
あったことです。

場所は、古代ギリシア。
2,300年後にも影響を与え続ける
哲学の起源の物語をみていきましょう。

1. 古代ギリシアの大哲学者ゼノンの前日談

主人公の名前は、ゼノン
キプロス島出身の商人でした。
皇帝御用達の紫の染料を扱い
若くして大富豪になりました。

しかし運命は残酷です。
ある時、大嵐にあい商船が沈没
浜辺に投げ出されたゼノンは、
すべての染料が海に溶けるのを
呆然とながめていました。

無一文になったゼノンは、
アテナイで物乞いをせざるを
えませんでした。

さまよった挙げ句にたどりついたのは
アポロン神の神託所です。そこで、
巫女が降ろした神託は次のものでした。

プレゼンテーション1

謎めいた難解な神託です。
1つ分かるのは、無一文のゼノンには
全く役に立たないということ。

いよいよ絶望したゼノンは
ある場所に立ち寄りました。

2. 2,300年前だって人生の転機は、「本屋さん」にあった


それが「本屋さん」でした。

当時の本は、紙ではなくエジプトでとれた
水草の茎で作ったパピルスで作られていました。

古代ギリシアでは読書はさかんで
紀元前5世紀にはすでに写本を集めた
「本屋さん」があったと言います。

画像2

ふと、ゼノンは1冊の本を手に取ります。
クセノポンが書いた「ソクラテスの思い出」です。

そこでゼノンは衝撃を受けます。
当時のギリシアでは、徳が備わるのは
高貴な者に限られるとされていました。
しかし、ソクラテスは鍛錬で智慧をつけることで
誰もが徳を習得できると提唱していました。

ゼノンの頭にさきほどの神託が蘇ります。
「死んだ人から色を取る」
この意味はソクラテスのようなかっての
偉大な哲学者の教えを
引き継ぐことではないか?

ゼノンは興奮しながら、本屋の店主に
問いかけました。

プレゼンテーション1

店主さんもちょっと困りますよね。
でも、そこに幸運が訪れました。

店先に偶然、現役のキュニコス派
哲学者である「テーバイのクラテス」が
通りかかりました。

店主さんは「あの男についていきなさい」
と言いました。ゼノンはアドバイス通り
クラテスに声をかけ、その場で弟子入りしました。

3.  2,300年後も生きる心のオペレーションシステムの誕生

それからゼノンは20年間、
様々なアカデミアに通い、
あらゆる哲学の【色】を身につけました。

そして、その集大成をアゴラ(広場)を
見渡すストア・ポイキレ(彩色柱廊)で
講義をするようになりました。

「彩色」というのが暗示的ですよね。

高貴な生まれでなく、
若き頃からビジネスの世界で生き
ホームレスも経験した男の
ストリートな哲学は徐々に支持を受け
「ストア派」と呼ばれるようになりました。

画像4

ストア派の由来はもちろん、
講義会場である「柱廊(ストア)」です。
しかし、もう1つは柱のように地に根付き
空にのびる実践的・人間的な側面を
暗示しています。

ゼノンは72歳まで生き、多くの弟子を
育てました。ストア派哲学は
その後も脈々と続き
約500年後には「自省録」を著した哲人皇帝
マルクス・アウレリウスが誕生します。

その後もストア派哲学は
認知療法の原点として
シビアな現実にのぞむ先人に
力を与えてきました。
(ストア派3代目学頭クリュシッポスが)
(著した本の名前はそのまま)
(「The Therapeutics(セラピスト)」です)

◎「夜と霧」を著した
精神科医ヴィクトール・E・フランクル
◎大財閥を築いた
ジョン・D・ロックフェラー
◎大発明家にして大実業家 
トーマス・エジソン
◎Twitter・square CEO
ジャック・ドーシー
◎大ベストセラー「『週4時間』だけ働く。」
著者でありエンジェル投資家でもある
ティモシー・フェリス 

最後のティモシー・フェリスは
ストア派哲学を次のように評しています。

プレゼンテーション1

4. 運命の1冊は、あなたを速動させてくれる

いかがでしたか?

この物語が1番のポイントは、
1冊の本との出会いであったと思います。


あの時、ゼノンが書店で
「ソクラテスの思い出」を
手にしていなければ、
ストア派哲学も生まれず
どれだけの人類の希望が
失われたのでしょうか?

画像8

人生がつらいときこそ
運命の1冊に会うことができます。

そしてその本は必ずあなたを
「速動」させ、その後に続く
新しい人生に導いてくれますよ。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

運命の1冊は必ずあなたを待っています。
ただし、問題があります。
現在はあまりに本の量が多いのです。
そこで必要なのが「速読」です。
あなたを速動する1冊に出会うための
スピードを節約する方法を知りたい方は
こちらのオンラインセミナーに
お越し下さい
▽詳細は下のバナーをクリック

4Cバナー

ヴォルテックスLINEチャンネル、始動

はじめての方も
すでに望月俊孝の
公式LINEやFB、メルマガに
ご登録いただいている方も必見!

毎日更新おすすめ記事
最新イベント情報
不定期Lineライブ配信!

ご登録は【10秒】で完了です
【登録後、プレゼントをお届け】

公式LINE

参考文献(P.37~44、101、303)
参考サイト



この記事が参加している募集

読書感想文

学問への愛を語ろう

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?