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2年間の徹底調査で分かった最も脱落者を作らない学びの場の作り方とは?5つのポイントを紹介します。

「友達と一緒に勉強会をする」
テスト前に経験した方もいるでしょう。
楽しい思い出だったはずです。

こうした生徒が先生役をして
共に学ぶことを
PAL(Peer-Assisted Learning)
と言います。

PALは学習方法として
とても優れています。
生徒側は親しい友人が先生なので
やる気が出ます。先生役の生徒は
一層の準備が必要なので、
ますます学びます。

そして、PALが役立つのは
それだけではありません。

1. 一緒に学び合うと、ドロップアウトが減る

2016年 ブリュッセル自由大学
エメリン・バイエルらの研究チームは
とても意義のある研究を発表しました。

心理学・教育科学科の大学1年生
731名の協力のもと
学生主導の共同学習の効果を
合計2年間検証しました。

PALは正確には次のように
定義されています。

「他の人の学習目標を
支援するという意図を持って、
地位的に対等な、あるいは
一致した仲間の間で、
明示的かつ積極的な支援とサポートを通じて、
知識とスキルを開発すること」

PALが高めてくれるのは
学習意欲・学習効率だけではありません。

仲間との深い接触により
その組織への帰属意識が増えるのです。
端的にいえば、
「ドロップアウトする」人が減少します。

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学校でも職場でも孤独から
ドロップアウトする人は
少なくありません。
PALはこれを防ぐ力があるのです。

2. 4つの代表的なPAL

とはいえ、問題があります。
PALはあまりにたくさんの方法があります。

そこで研究チームは、以下の
代表的な4つの形式を試して
どれが最も学生の学習意欲と
学校環境への帰属度(社会統合性)を
高めるかを調べました。

形式1)PT
(ピア・ティーチング)

学生が1対1になり、片方が先生役をし
学習課題を教える形式

形式2)PLTL
(ピア・リード・チーム・ラーニング)

成績優秀な学生1人が先生役になり
複数の学生グループに1~2時間の
ワークショップをおこなう形式

形式3)PLGC
(ピア・リード・グループ・コーチング)

専門の進行役(ファシリテーター)の力を
借りながら、
構造化されたフォーマットと
手順に従って、特定のテーマ・ケースを
様々な視点からグループで議論する形式。

形式4)PM
(ピア・メンタリング)

ある特定の分野について
経験豊富な先輩が
はじめて経験する後輩に支援や
情報提供や相談をおこなう
形式。

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さて、結果はどうだったのでしょうか?

3.脱落者を作らない学習環境の5つの要素

まず、学業への適応・
関与意欲はすべての形式で上昇しました。

しかし、学校環境への帰属度
(社会統合性)の上昇については、
ファシリテーターの誘導による
ワークショップであるPLGC形式が
最も効果があることが分かりました。

これはなぜでしょうか?

研究チームは次のように分析しています。

プレゼンテーション1

ここから分かるのは、参加者の
学習意欲を高め、脱落者を作らない
学習環境の要素です。

プレゼンテーション1

こうした場での学びが
学習効果・意欲とともに
その場への帰属意識を高めて
「やめない」人材を育てるのです。

ぜひ大人こそ職場で、趣味の場で
「勉強会」をしましょう。
そのときはPLGC形式からみた
上の5つの要素を意識してみてください。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

とはいえ、いきなり勉強会をやるのは
難しいですよね。そこでオススメなのが
「宝地図」作成です。お互いの夢を一定の
手順に従い視覚化することは、最も互いの
つながりを深めてくれます。
では、どうすればいいか?興味のある方は
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