「清い心」「キレイな仕事」「汚いお金」

私達は不思議と
目に見えない道徳心を
物理的な清潔感で表現しています。

実は、この特性を活用すると
いつでもブレない自分になる
ことができてしまうのです。

1. 人はシャワーを浴びた途端、自分を道徳的な人間だと思ってしまう！

2015年、テルアビブ大学の
タルマ・E・ローベルらは
とても面白い研究を発表しました。

同大学内の運動ジムを利用中の30名の
協力を得て、「一般知識」のテストを
解いてもらいます。

このテストには仕掛けがありました。
13問中、9問は超難問であり、
普通は全員不合格になるものでした。

研究チームは、あえて運動後
シャワーを浴びる前の人と
浴びた後の人の2パターンに分けて
調査をしました。

そして、あえてテストを
自己採点で申請させることで
どれだけ正解数をズルしたかを
計測しました。

すなわち、人間の道徳心と
その人の今現在の身体の清潔さが
関係しているかを調べたのです。

「何も関係ないでしょ？」と
思われるかもしれません。

しかし、結果は面白いものでした。

すなわち、運動後シャワーを浴びて
【清潔】になったはずの人たちほど、
【汚い】不正行為をしたのです。

なぜ、このような現象が
起きるのでしょうか？

2.　なぜ後ろめたいことがある人ほど優しくなるのか？

こうした道徳については、
以前から次の2つの傾向が
確認されてきました。

傾向1）　モラル・クレンジング　

不道徳な行動をとってしまった人は、
道徳的な自己イメージを回復するために、
ボランティア活動などの
代償的な道徳的行動に従事しようとする。

傾向2）モラル・ライセンシング

以前に道徳的な行動をした人や
普段倫理的な活動をしている人ほど
自分は十分道徳な人間だと考え
その後不道徳な行為をする可能性が高い。

「社会的地位の高い人に限って
　尊大でマナーを知らない」
「後ろめたいことのある子どもほど
　積極的にお手伝いをする」
「不貞行為をしている
パートナーほど優しくなる」

日常を見渡せば、よく見る現象
かもしれませんね。

その上で、本研究が面白いのは
物理的に身体を清潔にすることが、
そのまま精神的な道徳心につながり
その後の行動に影響を与えていることです。

トロント大学の陳宝中博士は
次のように述べています。

だからこそ、世界中の宗教で
沐浴や手水のような作法があるのです。

3.　カラダの器の状態が、ココロの状態

いかがでしたか？

人は状況次第で
善人にも悪人にも
強者にも弱者にもなります。

そして、状況の中での鍵となるのが
その時点でのカラダの状態です。

「器が大きい」の言葉どおり
まさにあなたが宿る器である
「カラダ」の状態がそのまま
「ココロ」の状態になるのです。

そうであるならば、いつでも
「カラダ」の状態を調えられたら
常に揺るぎないブレない人生を
おくれるはずです。

では、具体的にどうすれば
いつでもカラダの器を
調えられるようになるのでしょうか？

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