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タッチヒーリング(手当療法)が効果的な理由。慢性的な心身の不調をうむ脳の中のカラダ地図とは?

治療的タッチ(TT)
ヒーリングタッチ
ポラリティセラピー
MBSR(マインドフルネスを基礎とするストレス軽減法)
氣功
そして日本発祥のレイキ。

施術者が直接・間接的な手を触れたり
患者さんのカラダの注意意識を変えることで
心身の不調を改善する手法は
世界中で今日も活用されています。

なぜこれらの手法は効果があるのでしょうか?
そしてそもそもなぜ心身の不調がうまれるのでしょうか?

1. 脳に住む奇妙な小人(ホルムンクルス)が教えてくれる手の力

脳はその部位ごとに役割の分担があります。

私達の普段の感覚や運動機能が
脳のどの部分がどこに対応しているかは
長い間関心を持たれてきました。

その中で画期的だったのが
脳神経外科医ペンフィールドが作成した
体部位再現地図です。※1

カナダの脳外科医ワイルダー・ペンフィールドは
てんかん患者の手術部位を決めるときに1つの
試みをしました。

患者さんの大脳皮質に電気刺激を流して
カラダの部位と脳の領域の対応関係を
まとめたのです。

この時、体性感覚野(体からの触覚情報を受け取る部分)と、
運動野(体を動かすための指令を出す部分)の2か所の部分に
分けて書きました。

画像1

▲写真引用:shutterstock

そしてこのデータを1体のこびと(ホムンクルス)で
表現しました。カラダの各部位の大きさを対応する
大脳皮質運動野の面積で表現したイラストは、
とても奇妙なものでした。

実際に見てみましょう。

▼ ロンドン自然史博物館にあるホルムンクルスの模型

画像2

写真引用
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Sensory_and_motor_homunculi.jpg

ご覧の通り、顔(口)・手・親指・舌などの
部位だけが著しく大きいのです。
(なおネズミなどのげっ歯類は)
(ヒゲの領域が大きいそうです。)

ここで分かるのは、
いかに私たちが「手先」に頼っているかです。

最も動かす場所でもあり、
最も感覚が集中している場所が
手と指であることは一目瞭然です。


人間は二足歩行になり、
手を自由に使えたから文明を
築けたと言われるのもわかりますね。

2.  慢性的な心身の不調が生じるまでの3つの段階

ただしこの体性感覚地図は個人差があります。
そして良くも悪くもどんどん変化していく
可塑性を持っています。

特定のカラダの部位を集中して使ったり
逆に損傷や病変があった場合は
対応する大脳皮質は現状にあわせて
素早く再構成されていきます。

さてここから分かるのが、
心身の不調が起きるメカニズムです。

画像4

2014年、シャヒド・ベヘシュティ医科大学の
モルテザ・アリバクシ・ケナリはこの点に
明確な仮説を述べた上で、タッチセラピー
(手をつかったヒーリング)の可能性を
考察しています。※2

人がなぜ慢性的な心身の不調を覚えるのか?
ケナリは3つの段階にまとめています。

段階1

姿勢の歪みや偏った動きが繰り返されたり
または身体の末梢部分に病変があると、
脳の痛覚において上記の大脳皮質の再編成が
起きます。

たとえば慢性腰痛(CLBP)の患者さんの
脳の感覚皮質は、腰部に対応する皮質の
拡大が確認されています。※3

それにより持続する痛みの
記憶が作り出されてしまいます。

段階2

長く続く痛みの感覚はその人の
注意を常に引き付けます。
すると何かをこなすことや
別の刺激を知覚することの
大きな妨げになります。

お腹の調子が悪い時を
思い出せばなんとなくわかりますよね。

段階3

痛みの感覚が際立って強い状態が続くと
やがて人はこの痛みがこのままずっと
続くのかという悪い意味での期待を抱きます。

すると自分の能力を全開にして行動
することをためらうようになるのです。

なおこうした慢性疼痛の状態になると
動物においては視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸が
活性化します。これにより逃げられない強い
ストレスを終始感じることになります。
最終的にはうつ病の併発につながる可能性が
あります。※4

3. タッチ・ヒーリングは相手の身体地図の書き換えを手伝っている

でもご安心ください。
すべての根本が脳に描かれた身体地図であるならば、
それを書き換えればよいだけです。

そして頼もしいことに
書き換えはごく短時間で起きるのです。

2005年にマイケル・シェイファーが
発表した実験によれば、「ハノイの塔」という
頭と手をつかうパズル問題を解いただけで
参加者の大脳皮質の触覚刺激に関する領域に
変化が確認されました※5

では、より効果的にこの書き換えを行う方法は
あるのでしょうか?

実はこうした書き換えを大きく促すのが
身体部位への反復的・選択的な接触です。
「タッチヒーリング(手当療法)」が有用な理由は
ここにあります。

手は物を創り出す力があるとともに
人を癒やす力も持っているのです。

ケナリは言います。

プレゼンテーション1

多くのタッチヒーリングは、
静かな落ち着いた場所で
仰向けになるなどリラックスして行われます。
これにより心理的ストレスを減らし、書き換えを
スムーズにするためです。

そしてヒーラーは患者さんのカラダの
特定の部位に当てる(近づける)ことで
これまで患部に集中していた注意を解放して
より快適なカラダとして大脳皮質が再編される
手助けをするのです。

4. 本当のヒーリングとは「元気」な自分にいつでも戻れるようになってもらうこと


ただし、ここまでは一時的なものです。

そもそもの大元の原因は患者さんの
偏ったカラダの使い方による歪みにあります。
普段からより全身を意識したカラダの使い方を
していただかなければ、また同じことを
繰り返すでしょう。

偏りのない体性感覚をもってもらい
慢性的な心身の不調につながるような
大脳皮質の再編成が二度と生じない状態が理想です。

つまり本来の元気な自分の体性感覚を
大脳皮質に自分でプログラミングできる
ようになるところまでが本当のヒーリング
なのです。

画像5

かって心身の不調で苦しんでいた
人が自分自身でいつでも
自分を癒せるようになる。

そんなヒーリングメソッドをこれからも
提供していきます。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

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