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自分の能力を過大評価する人の脳はこうなっていた!Yahooニュースも注目のダニング=クルーガー効果20年目の新発見

「ある課題をできない人ほど、
 自分を他人より優れていると思い込み
 上手くこなせる人ほど、
 自分は他人より劣っていると思っている」

この現象は、2人の発見者の名前をとって
ダニング=クルーガー効果と
呼ばれています。

1999年の発見以降、数多くの分野で
確認されてきた「あるある」現象です。

昨年は、YAHOO!ニュースにも
取り上げられました。

2019年には、脳の働きの観点から
再度、スポットライトが当たりました。

1.発見後20年間健在のダニング=クルーガー効果

2019年、フロリダ工科大学の
リチャード・アダンテらの
研究グループらは、
こんな実験を行いました。

62名の学生の協力のもと
以下の2つのテストをしました。

テスト1

まず合計324個の単語につき、人工物か生物かを
PC画面上で素早く判定してもらいます。

テスト2

次に、単語をみせながら、
テスト1で出てきたものか
新しく出てきたものか
記憶を頼りに判定してもらいます。

回答については、YES・NOのみならず
その自信まで問う5つの選択肢から選びます。

この時、頭に5つの電極を装着し
脳活動を測定しながら行いました。

結果として、正解率のランクが
下から25%の被験者は、グループ内での
順位を過大評価しており、逆に上位に
なればなるほど、自分の順位を中程度に
過小評価していました。

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ダニング=クルーガー効果は健在ですね。

とはいえ、本実験の目玉はここからです。

2. 「細かいことをすっ飛ばす」から過大評価が生まれる

研究チームは、問題への
平均反応時間について面白い発見をしました。

成績の良い過小評価者:2.457秒
成績の悪い過大評価者:1.656秒

すなわち、ハズれていた人たちの方が
反応は速かったのです。

でも、これはある意味当然ですね。
ちゃんと答えようと思ったら
正確に細かく思い出す必要があります。

実は、この点はきちんと脳波にも
現れていました。

成績の良かった過小評価者達の脳波には
大きな平均LPCの振幅がみられました。
これは、記憶を詳細に文脈にそって
慎重に思い出そうとする「回想」行為を
している状態です。
他方、成績が悪かった過大評価の脳波には
大きなFN400の振幅が見られました。
これは、あいまいな記憶の「親しみやすさ」
に頼って、「知っているつもり」で
処理しようとしている状態です。

皮肉なことに、「細かいこと」を
すっ飛ばす後者の方が、正解が早く
しかも自信をもってしまうのです。

3. 情報が無料になった時代にお金をかけるべきこと

かって、進化論を唱えたダーウィンは
こんな言葉を遺しています。

プレゼンテーション1

ダニング=クルーガー効果は、
まさにこの点を科学から
証明してくれました。

情報が溢れるオンライン社会に
おいては、ますます問題になってきます。

エビデンスが薄くとも
自信にあふれた断定的な意見の方が
短文のSNSや短尺の動画メディアでは
支持されてしまいます。

でも、誤りはどれほど信じても誤りです。

情報が無料で手に入る時代においては
今度は情報の「読み方」に
お金と時間を使うべきかもしれません。

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そこでおすすめなのは「読書」です。
「文脈」に沿って、丹念に論理を追う
行為は動画やSNSの記事では、
体験するには不十分です。

だからこそ、情報を選りすぐる目が
養われるのです。

読書家(reader)でない
リーダー(Leader)はいません。
リーダー脳は本が養ってくれるのです。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

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